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018 インソムニア〜シニアの不眠症〜

  • 執筆者の写真: 空苑
    空苑
  • 10月5日
  • 読了時間: 5分

更新日:4 日前


 シニアの不眠症はなぜ起こる?高齢者の3人に1人が悩む「眠れない夜」 


前回までの記事で「朝活」の話をしました。

が、実は、私は小さいころから極度に朝が苦手で、およそ朝活とは無縁の生活を送っていました。


さらに、60歳前後から急に寝つきが悪くなり、最終的に不眠症と診断されました。それから数年間、朝活どころか夜もまともに眠れない日々が続いたのです。


皆さんは「インソムニア(Insomnia)」という映画をご存じでしょうか?2002年公開のこの映画は、『オッペンハイマー』でアカデミー賞を総ナメにしたクリストファー・ノーラン監督の作品で、アル・パチーノ演じる刑事が不眠症に悩まされながら事件を追うサスペンスです。この映画で初めて「インソムニア=不眠症」という言葉を知ったのですが、そのときはまさか自分が将来その状態になるとは思いもしませんでした。



眠れずにアイマスクをしている老人
generated by Midjourney


  思い当たる原因は「働き方の変化」? 


特に大きな悩みや環境の変化があったわけではないのですが、思い当たる節がひとつあります。


それは、勤務体系の変化です。


長年フレックスタイムの職場だったのですが、コロナ禍の在宅勤務を経て、フレックス勤務が廃止になったのです。


ちなみに、出退勤時刻が固定されている勤務体系の人の中には、 フレックスタイム=遅い出社と思われる方もおられるかもしれませんが ちょっと違います。

仕事やアポに合わせて出勤が早かったり遅かったり日のよってバラバラ、退社も同様です。

不規則な生活になりがちですが、私には性に合った生活リズムだったのです。

逆に人によってはフレックスタイムが、かえってストレスの原因になってしまうこともあるかもしれません。


眠れない夜はベッドの中で悶々としながら、

  • 「しっかり眠らなければ遅刻するぞ」と焦る真面目な自分の傍らで、

  • 「このまま一睡もできなかったらどうするんだ?」と小心者の自分が不安を煽り、

  • 「しんどかったら休んじゃえ」とルーズな自分が囁く——


そんな葛藤を繰り返すうちに朝が近づき、「このまま起きていよう」と、眠るのを諦めた瞬間に猛烈な睡魔が襲って寝落ち。

ようやく眠ったと思ったらアラームの音が朦朧とした意識に突き刺さる……という感じでしょうか。経験のある方なら、この焦燥感がどれほど辛いものかお分かりでしょう。



  日本人の3人に1人が「睡眠不足」   


厚生労働省の**「国民健康・栄養調査(2022年)」によると、日本人の3人に1人**が「十分な睡眠がとれていない」と回答しています。


特に働き盛りの世代に多く、60代、70代になるとその割合は減少しており、この傾向は2025年現在でも大きくは変わっていないのではないかと思います。

これは、仕事や通勤のストレスから解放されることが要因と考えられます。

私自身も、退職して目覚まし時計のプレッシャーから解放されたことで、少しずつ快方に向かいました。



  いろいろ試して、結局「薬」だけが効果的だった 


不眠症と診断されてからは、クリニックで睡眠導入剤を処方され、服用を続けましたが、それでも2〜3時間で目が覚めてしまう状態が続きました。


クリニックの先生によると、シニアの不眠症は更年期障害の症状として現れることもあるそうで、また、年齢を重ねると睡眠の質自体が低下しやすくなることも影響しているかもしれないとのことでした。


基礎代謝が若い頃より低くなることも影響しているようです。

うーん、確かに若いころのようにアクティブには飛び回らないですからね。


なんとか不眠症を改善しようとさまざまな情報を集め、睡眠グッズやアプリ、体操、瞑想など、あらゆることを試してみましたが、結局私の場合、効果があったのは薬だけでした。



  それでも「諦めない」ことが大切  


不眠症は、ストレスや環境の変化によって誰にでも起こりうるものです。ほとんどの不眠に関するアドバイスに「焦らず、マイペース」とありますが、まず「焦らず」が無理ですね。


眠れなくても焦らず構えていられるくらいなら…不眠症になりませんて。

私のような楽観的な人間でもそうなので、責任感の強い方はなおさら難しいと思います。


今お悩みの方へのアドバイスになるかはわかりませんが、私が体験的にたどり着いた結論は:


  1. 不眠の根本的な原因を探ること たとえその原因が自分ではいかんともし難いものであっても。 見えない不安を顕在化することは大事な作業です。


  2. ジタバタせずに薬に頼りましょう 今は不眠の程度に合わせて、さまざまな薬が出ています。 高価な寝具や怪しい方法に頼るより、専門医に相談して薬を処方してもらいましょう。



私は現在も睡眠導入剤を続けていますが、徐々に快適な目覚めを取り戻しつつあります。


ただし、どんな薬にも副作用があります。

用法用量を守るのはもちろんで、極力依存しないように気を付けましょう。


私の場合、最近は自然に眠れる日もあるため、少しずつ用量を減らすようにしています。



  ところで「朝活」はどうなった?……  


そうそう、朝活の話でしたね。


前回お話しした朝活ですが、早寝早起きをしているわけではありません。 遅寝早起きです。


起床は5時か6時ごろ。睡眠時間は4時間ぐらいですが、一見早起きですが、むしろ「目が覚めてしまう」といった方が正しいです。睡眠時間が足りないと思われるかもしれませんが、


午後に1時間半ほど仮眠をとります。

この仮眠を足しても、一般に理想とされる8時間には届きませんが、私の場合はこれで十分スッキリした頭で夜まで過ごせます。



一般的に「年寄りは早起き」のイメージがありますね。

そこには血圧や尿意、ストレスなど様々理由があるでしょうが、普段のほほんと生きている私・空苑も、睡眠だけは上手にコントロールできず苦労しております。


そんなわけで、結果的に朝の時間の有効活用をするようになったわけで、これで本当に朝型人間になれたのかは疑問ですが、とりあえず不眠症のくせに朝活を始めた空苑でした。


不眠症と朝活、どなたかの参考になれば幸いです。



頑張らない、諦めない ハイエイジ、ハイライフ!


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