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001 空苑ブログ:「私だけのプレミアムイヤーズ」 ~定年退職後の生活~

  • 執筆者の写真: 空苑
    空苑
  • 2 日前
  • 読了時間: 4分

更新日:2 日前

  定年後から始まる私の自由時間       



都会の公園をゆっくり歩く老人

はじめまして。空苑(くうえん)と申します。

長年勤めた会社を定年退職して、気がつけばもう一年以上が経ちました。人生で初めて、「定年」という大きな節目を経験したのです。

皆さんは「定年」と聞くと、「燃え尽き症候群」「会社ロス・仕事ロス」といった言葉を思い浮かべるかもしれません。長年の会社員人生で染みついた生活の慣性は、そう簡単には切り替えられないものですね。


私も、40数年にわたる悲喜こもごもの日々を語り出せばきりがありませんが、 不思議なことに定年退職後に胸に去来したのは── 「はい、おつかれさんでしたぁ。」

という自分自身へのあっさりとした言葉だけでした。 それよりもむしろ、これから初めて体験する「余生」というものへの期待の方が、ずっと大きかったように思います。



  人生のステージ        

さて、定年後の生活はよく「セカンドライフ」と呼ばれますが、私は人生100年時代のライフサイクルを考えて、三つのステージに分けてみました。

  • ファーストステージ(生後~成長期)

  • セカンドステージ(社会人期)

  • サードステージ(定年~)

そして私はいま、まさにこの「サードステージ」を歩き始めたところです。



  定年退職後の自由の中でふと立ち止まる   


満員電車に揺られて出勤する必要もない。目覚ましに急かされることも、早寝を強いられることもない。気が進まない相手と酒を酌み交わす必要もなければ、ちょっとぎごちないオンライン会議も、仕事の閉塞感から出る大きなため息も、週末を心待ちにすることさえも──。

こんなにパーフェクト・フリーな状態は、幼少期以来60数年ぶりでした。

定年退職直後からしばらくは、会社員時代を懐かしむこともなく、自由気ままな日々を満喫しておりました。 やがて、数ヶ月が過ぎた頃から、曜日の感覚が曖昧になり、生活にメリハリがなくなっていくのを自覚し始めたのです。

それも当然と言えば当然ですね。外部からの刺激がほとんどなくなったわけですから。 楽しいことも、辛いことも、誰かが用意してくれるものではない。目標も、ご褒美も、「明日」さえも勝手にはやってこない。

──それらは全て、学校や会社という“外の枠組み”があってこそ、降ってきたものだったのかもしれません。


  サードステージの“終点”は?     


そんなメリハリのないサードステージには、「卒業」や「定年」のような明確なゴールも存在しません。あるとすれば──それは、人生の終焉のときです。

“それ”がいつ訪れるのかは誰にもわかりません。 明日かもしれないし、あるいは今日かもしれない、いや、もう少し猶予を与えられているのかもしれない。

まさに神のみぞ知るところですが、ただこれまでの60年、70年の来し方を振り返ってみれば、人生が思ったよりも短いことには気が付いているはずです。


若い頃に聴いた音楽、観た映画やテレビの記憶も、まるで昨日のことのように語れてしまうのではないでしょうか?

……とすれば、これから先はもっと「アッ!」という間に過ぎていくことでしょう。

私たち高齢者は「人生100年時代」などという悠長なことは言っていられないのです。


そんなことを考えるようになったとき、日記もスケジュール帳も持たなかった私が、今まで何気なく使い捨ててきた日々を、急に愛おしく感じるようになりました。


 定年後の生活を書き留めたくなった理由     


「老い先短い日々を、どう生きるべきか」「どう過ごしてきたか」を、どこかに残しておきたい。

せめて今からでも、自分自身の備忘録として、老後の自分のありようを言葉にして綴ろう──そう思ったのが、このブログを始めた一番の動機です。

このブログは、あくまで私自身が「老いの日々をどう処していくか」を綴った私的な記録です。 そんな私自身の処し方が誰かの参考になれば、なおのこと幸いに思います。


「なんだこの人、バカだなあ」「こんな風にはなりたかねぇな」


といった反面教師として読んでもらえるなら、それもまた私にとって光栄なことだと思っています。

どうぞこれからも、空苑の気ままな徒然にお付き合いください。 次回もまた、ここでお会いできることを楽しみにしています。



  「空苑」という名に込めたもの   


ペンネーム「空苑(くうえん)」には、誰もが心安らかに、そしてワクワクしながら集える場所でありたい──という思いを込めています。

どこかお坊さんのような響きがあるかもしれませんが、僧侶ではありません。(笑) 響きが可愛くて付けた名前なので、別名を「食う宴」とでもしておきましょう。

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